㍿こんにちあーりん🌷

妄想創作を業務とする会社です。前四半期も利益は全くありませんでした。

ロッキンジャパン2017参戦記 第4回「僕らのソウルに着火したこのステージ」

サラバが終わり、ここで初めてメンバーの自己紹介タイム。

ここまでMCらしいMCもなく畳みかけてきたももクロさんがお話になる時間だ。さあ、いくぞ!右手を挙げて左右に振って、の時間だ!非ノフよ、見よう見まねでついてこい!……と思っていた。

が、ももクロさんはここで意外な行動に出る。

「はい、ももクロの鋼少女…」

え?待って、ショートバージョン?れにれに体操ないの?するとあーりんも続く。

「ちょっぴりセクシーでおちゃめな…」

あーりんもショートバージョンの自己紹介。そこで気がつく。

「そうか、この子達……。時間一杯限界まで歌う気だ……。」

その場にいたノフはおそらく、メンバーたちの「歌えるだけ歌おう、それが私たちの自己紹介だ。」と言うかのようなその意図を瞬時に感じ取ったはずだ。僕もこの時点で半分以上なくなっていたポカリスエットも大切に飲まないと最後まで突っ走れないな、と察知。ももクロさんがその気なら上等だ。ももクロさんが倒れる前に僕が倒れるなんてわけにはいかない。お互い、本気でぶつかり合おう。全力出し合ってゴールで倒れこみながら笑い合おう!そういう気持ちが静かに湧き上がってきた。

「以上、私たち、今会えるアイドル!週末ヒロイン、ももいろクローバーぁ……ぜーっと!よろしくお願いしまーーーす!」

深々と頭を下げる5人に合わせて僕もいつものように頭を下げて「よろしくお願いします!」とあいさつ。僕が頭を上げてもまだ頭を下げている5人に「あーりん!」と精一杯の声をかける。

ビジョンに映るステージから客席を見た映像に息をのむ。それまで自分の周囲しか見えていなかった自分の想像を絶する人、人、人。この光景、あの子たちはどんな気持ちで見つめているのだろうか。

そんな中、話題は新曲の話に。スポーツをテーマにした新曲という紹介で我々はピンとくる。「それでは聞いてください、BLAST!」の合図とともにノフは一斉に円陣を組む。さあ、interludeが来るぞ!

4番バッターの登場だ!ここで一気にランナー全員返ってくるぞ!そんな気持ちでinterludeからのBLAST!を待った。

しかし、その矢先、「ダン!ダダダン!」あのイントロ!スカされたー!と苦笑いしながら円陣を離れ定位置に戻るノフ達をよそに杏果が高らかに歌い始める。

「イエイ、イエイエイイエイ!」

ステージで煽るメンバーに合わせてノフ達がクラップを始める。それに呼応するように色を纏っていない人たちもクラップを始める。クラップの波が会場に波紋のように広がっていく。気持ちよさげに歌い上げる杏果。「王座を勝ち取れPut your hand up!」に呼応するようにノフ達は「Yeah!」と声を上げる。

夏のバカ騒ぎで新曲も経験しているノフ達はそこから何の迷いもなくスローテンポのうりゃ!おい!を繰り広げる。これが重厚なイントロのメロディーに合致してとても心地よく響いた。あるものは肩を組んで前後に体を大きく揺らしながら、またある者は天に何かを祈るように、ゆっくりと「うりゃ!」「おい!」を繰り返した。非ノフもおい!と声を上げているのだろうか。明らかに声の重厚さがさっきと違う。さっきもおい!の声が増えたように感じたが、この曲はいっそう増えたように感じられた。

曲に入る。推しのひいき目と笑われるかもしれないが、この日のあーりんの「既に覚悟は万全態勢 OverDrive!」は夏バカ以上に力強く響き渡った。一つ一つの歌詞が、これまた、まるで今日のステージのために作られたかのように聞こえた。

「僕のソウルに着火したこの世界はCrazy!」の夏菜子さんの声に鳥肌が立つ。今日ほどソウルに着火されてこんなにCrazyに楽しんでいる日はないかもしれない。そう思いながら、あーりんと同じ重量挙げのポーズをフリコピしながら曲を聴いていた。

そしていよいよサビに突入。それまで好き勝手に動いていたペンライトが一斉にくるっくるっと左右に回り始める。そう、夏バカですでにある程度この動きを体得していたノフ達がみな一斉にフリコピを始めたのだ。周囲の非ノフも呼応するように拳を突き上げて回す。最高の一体感。このフリ、最高じゃないか!ゆみ先生ありがとう!そう思いながらみなペンライトを回す。

「夢に見てたこの場所に立ってる今日 見せつけてやれ!BLAST! BLAST! BLAST! BLAST!

この歌詞に万感の思いを込め、もっと見せつけてやれ、と言わんばかりに僕も叫ぶ。「BLAST! BLAST! BLAST! BLAST!」と。

「このココロカラダずっとずっとスタンバってるZ----!」

でみんなでZポーズを一斉に決めていよいよ、あのパートに入るのである。

そう、玉井さんのラップである。

一言でいえば圧巻である。低音で言葉一つ一つをハートに叩き込むかのような玉井さんのラップ。そこにアクセントのように割って入る彩高の高音の声がまた心地いい。

そしてとうとうやってくるラップパートの最後。

「ヴィジョン見失わない それが出来るやつはそう多くはない」

その言葉が出た瞬間に、嘘ではなく会場の声援が一瞬無音になったのだ。みなが言葉を、息を飲んだのだろう。その後に一気に湧き上がる「フゥーーーーー!」という歓声。みなが玉井詩織のカッコよさにしびれた瞬間だ。推しでなくてもあの瞬間は鳥肌が立つくらいのカッコよさだった。

間奏もスローなうりゃおい!に身を任せる。やばい、こんなにカッコいいももクロさんがたくさんの人に見つかってしまう!そんな震えを感じながら。

そして、その後に我らが推しの見せ場がやってくるのである!そう、この曲の中では珍しく少しコミカルにも感じるあーりんの「いーんじゃないのぉ?いーんじゃないのぉ?あたし全然あたし全然気にしないーんでぇす!」のパートだ!*1

いつもの現場では禁じられていることではあるが、今日はいつものももクロ現場のルールはない。ここで跳ばねばいつ跳ぶのだ。隣にいたせきいろくんの肩を借りて思い切り高くジャンプをした。あーりん!かましたれ!そんな思いを込めて。

BLAST!という曲を聞いたとき、初めて感じた「カッコいい!」という感想が今、会場全体にどんどん拡散されていくのが手に取るようにわかる。この曲でももクロはおそらくは困難と思われる目標に向かい3年間戦っていく、そんな覚悟が会場全体に拡散されていくかのような、そんな気配が分かった。

「どんな物語も 誰かの希望のカケラ 絶対にあきらめない限り 君の努力、涙、全部全部、全部!時を超えてほら未来へ繋がっていくZ----!」

この歌詞を聞きながら、涙をこらえつつ「BLAST! BLAST! BLAST!」と叫んだ。そう、いつかの未来へ繋がると信じて。

 

……さあ、あと何曲残ってるんだっけ?

 

次回へ続く

*1:僕の解釈ではこのパートは「相手が豪傑だろうと、私が戦うのは己、他者のことなど気にしないんです。誰が相手だろうと自分に勝てれば結果はついてくるんです。」という意思表示であり、実はめちゃくちゃカッコいいメッセージが、少し余裕ありげなあーりんらしい「カッコかわいい」歌い方で歌われているパートだと思っているので、誰がなんと言おうと、「僕にとっては」この曲一番の見せ場と言って過言ではない。