㍿こんにちあーりん🌷

妄想創作を業務とする会社です。前四半期も利益は全くありませんでした。

ロッキンジャパン2017参戦記 第3回「彼女らのステージはまだ始まったばかりだ」

2曲畳みかけられて肩で息をしてまさに天国へと連れていかれそうな僕。あれ?ライブっていっつもこんなに2曲目に死にかけてたっけ?そう思いながらステージのももクロちゃんを見つめる。

さ、ここで何が来るだろう。でも、3曲目、バラードやスローな曲は来るはずもない。まだあの子たちのステージは始まったばかり。そう思っていた時だった。

あの特徴的なギターの音のイントロ。サラバ、愛しき悲しみたちよである。布袋さんが関わり、怪盗の次に知られているといってもいいももクロの中でもヒット曲でもあり、布袋寅泰の提供した曲ということもあって、ロッキンに集まる人は知らない人のほうが少なかったのかもしれない。マホロバの時よりも会場全体で「うおー!」とどよめきが起こったように感じた。

野球で喩えるならば、一番怪盗少女がしょっぱなでしっかり塁に出て、二番マホロバが得点圏にランナーを進めた状態で、満を持しての三番サラバの登場である。ノーアウト1、2塁でサラバですよ。そりゃもう最低でも1点は鉄板でしょうよ、という期待ビンビンの状態。

イントロに合わせて「あーーーーーーーーーーー!うりゃ!」とコールを入れるとさっき以上に「おい!」と呼応する声が厚くなっている印象。もしかしたら2曲聞いた段階でコールを入れたくなった非ノフの人が、知ってる曲ならと入れたのかもしれない。いや、きっとそうだと信じている。コールを入れていない人も体を揺らしながら聞いている。明らかに周囲の反応がマホロバとは違う。やはり、この曲はなんだかんだでよく聞かれていたのかもしれない。

だんだん周囲を巻き込み始めている。ももクロさんが揺れていた魂をつかみ始めているのがわかる。

このころになると割とみんなスペースを自由に使って移動しながらいろんな芸を発動し始めていた。僕も、あーりんのパート直前で隙間から一気に4列くらい前にすーっと移動して「ホメてますから全力で!」のところであーりんにペンライトを捧げて「あーりん!」とジャンプしながらコール決めてまた定位置に下がるという芸当をかましたりするくらいの余裕が生まれ始めていた。

そうなると、いつもはできないことをやりたいという遊び心が働くものである。「行かないでー」のところの直前で隣の、知り合いではないけど何度か顔を見たことあるな、何て名前かなこの人、くらいの人とアイコンタクトを交わす。向こうも何かを悟ったように無言で、ん!という顔をする。ももクロちゃんが歌う

「行かないでー」

その瞬間に隣のノフと一緒に、ももクロちゃんと同じようにてててて・・・・と横歩きを開始。それをみて参加するノフが数人。2回目の行かないでーで方向をちょんっと変えると呼応したノフが増え、隊列を組み横歩き移動するノフの列!

泣かないでーのころにはもう6人から8人くらいにはなっていただろうか。アイコンタクトで急きょ形成した行かないで隊列も周囲の非ノフと思われる人にクスクス笑われながらも完遂しサビへ突入!

さすがにサビの振りコピはみな完璧。「始まったばかりだー」ではまた自然に形成されたサークルの中央に、推しのタイミングに合わせてみんながペンライトを差し出し、そのまま天に突き上げてからの「おい!」で一気に振り下ろしてガッツポーズ。

そのまま間奏の「1,2,and 3,4,5!」に突入、ここの振りコピもみなほぼ完璧にこなし、とうとう問題のセクションに突入!

Stand up and Make some Noise!からのDo-it Do-it!終わりでその事件は起こるのである。

一斉に黄推しが総勢6-7人くらいだろうか、1か所にバッと集合して「天使の歌声聞かせてしおり!」コールを発動!その瞬間に察した僕や周囲の他色のノフはすっとしゃがんで黄推しのほうへ手を「キラキラー!」って感じでかざして、黄推しをアシスト!そして、その後、そこに集まったみんなが集団で一斉に耳に手を当てて、天使の歌声に耳を澄ますという事件が勃発!

これには周囲の非ノフも苦笑いだが、もうフェスである。なんでもありの団体芸ができるのはこのタイミングしかない。ならばとみんなが一斉に集まって楽しむ。

3曲目にしてみんなが「やり方つかみましたね!」といったような満足げな顔をしながらももクロさんを楽しんでいる。そうだ、これがフェスの醍醐味だ。みんなでできる団体芸こそフェスの醍醐味だ。

そして思った。やはりロックフェスにおける布袋さんのネームバリュー、強いなと。

そう感じながら僕はポケットに入れていたポカリスエットをこの時点でもう半分以上飲んでしまっていた。ももクロさんの持ち時間は55分。この世界はまだ始まったばかりだというのに。

 

……さあ、もうあきらめて、一曲一記事と決めてしまったよ!

 

次回へ続く