㍿こんにちあーりん🌷

妄想創作を業務とする会社です。前四半期も利益は全くありませんでした。

ロックインジャパン2018 参戦記 その2 本気で本気で本気で本気で 獲りに行くから

1曲目のBLAST!が終わり、いつもより疲労が来るのが早いなあという違和感を抱えていた僕らをよそに、ももいろクローバーZはさらに畳みかけてきた。

そう、Chai Maxxだ。

「がんばっChai Maxx!」の歌声にノフからは一斉に歓声が上がる。昨年もこのひたちなかで歌ったChai Maxx。昨年はほぼ終盤に歌われたが、今年はここでの登場。いやでも盛り上がるモノノフ。

「勇敢な挑戦者たちがリングサイドに現れた」

去年はこの歌詞に、ロッキン初登場のももクロを重ねていたが、今年は少し違っていた。燦燦と照り付ける太陽の強い日差しの中、どこまでももいろクローバーZに僕らがついていけるのか。まるで僕らをももクロが試すかのような歌詞。

やってやろう、とことん。今回も覚悟を決めた。

今年もBメロのあーりんパートに誰も迷いなくぴたっと厚く「あーりん!あーりん!」とあーりんコールが入り、「Gong! Chime、Max!」でみなが一斉にサビへの突入の合図と言わんばかりに腕を振り回す。

さあ、サビだ。「ほーんきで本気で本気で本気で!」の歌詞とともに昨年と同じく大きな輪が形成された。そうだ、これがロッキンならではの「チャイマサークル」だ。

みなサークルの中心に向かって一斉にフリコピを始める。オーイングもここではみんなが声をそろえている。そして、「はいせーの!」という掛け声とともに膝蹴り!膝蹴り!膝蹴り!膝蹴り!さらに、「びゅんびゅんびゅんびゅん」でみんなくるくる回り始める。

楽しい!圧倒的に楽しいぞ!と同時にふと気が付いた。

「今、めちゃくちゃ体ツラい!」

そう、昨年は薄曇りで分かっていなかったが8月11日って実は真夏。30度はゆうに超えているであろう気温に加え、照り付ける太陽を遮るものが雲も含めて何もないのである。体温は上がる上がる、水分なくなるなくなる。楽しくて踊れば踊るほど体温は上がり水分を失う。そう、楽しいとつらくなる。なにそれ。なんの罠ですか?それ。

クルリンチラリンキラリンスルリン1Roundですでに僕は膝に手をつきながら肩で息をしていた。後ろからが~す~の声が聞こえる「お前らみんなもう若くないんだから!無理しないで!」わかってる。わかってるけど、楽しいんだもん!でも、楽しいけど、これ、つらいの!どうしたらいいの?

でも、やめられない止まらないのがChai Maxx。全身の遺伝子前進拡張子のあーりんの声を聞きながらハートを奮い立たせる。そう、パワフルな合言葉、Chai Maxxで。

二番のサビもサークルでフリコピだ。大丈夫、死にはしないさ。これだけ人がいれば誰かがどうにかしてくれるさ。そんな気持ちでまたドリフ気分で踊り続けた。ぐんぐんぐんぐんとくるくる回り、「一進一退一勝一敗 2Round!」のあーりんの声に呼応するように、気持ちだけは誰よりも高く飛んだ。……はずだが、果たして体は本当に飛べていただろうか。この気持ち、あーりんに届け!あーりん大好き&死にたくない!

さて、その後の間奏、ドリフの早口言葉のフリコピをみんなでやる場所なのだが、もう体が限界。膝に手をつき、ポカリスエットに口をつけ、あーりんごめんね、あーりんごめんね、と言いながら息を整える。なぜなら、3周目のサビがそのあとにやってくると知っているから。この時に僕は思ったのだ。「まずい。このままでは、ももクロに、このセトリに殺される」と。いや。もちろんそうなっても本望である、というくらいの気持ちではいつもいる。ももクロのライブを見ながら天に召される、それも本望であるが、さすがにそれは事故。完全に事故。事故はだめだ。ももクロさんも悲しむし困るだろう。ならば生きなければいけない。ももクロさんに迷惑をかけてはいけない。生存のための本能が強く自分に言い聞かせた。「3サビまではおとなしくしろ」と。

しかし3サビ前のCメロ、僕はやってしまったのだ。「眩しくてユニフォームまで溶けそう!」のあーりんの声に僕は自然と連続推しジャン、いわゆるマサイをかましていた。あれだけ体力を温存しろと生きるために揺り動かされたはずの本能を超えた推しジャン。何がそうさせたって、それこそあーりんへの愛。太陽が眩しくて僕のどんたくユニフォームまで溶けそう。

体力の温存?なにそれ?知らん!といった雰囲気で3サビ突入。ふと見るとノフ装備ではない見知らぬ青年もフリコピサークルに参加しているのが見えた。そうか、青年。君もチャイマを踊りたいか。わかるよ、楽しそうだもんな。少しは覚えたか?青年よ。いや、大丈夫だ。多少踊りが違ったって誰も何も言わないさ。見よう見まねでかまわない。さあ、いっしょに踊ろう、溶けあえるまで。*1

気が付くと息も絶え絶えの状態で僕はあーりんの「ラスト―!」の声に拳を振り上げていた。たぶん、3サビもフリコピしたはず。たぶん。

最後の決めポーズまでたどり着いた。まだ生きてる。生きてるよ!母さん!

僕は果たして最後まで生き残れるのか。次回へ続く。

*1:D'の純情 ©只野菜摘