㍿こんにちあーりん🌷

妄想創作を業務とする会社です。前四半期も利益は全くありませんでした。

ももいろクローバーZ ASIA TOUR Vol.1 台湾 参戦記 ~ももいろクローバーZを見るだけのために台湾に行って帰ってきた男の記録~

2019年1月26日 台湾 Legacy Taipei 19:00 Start
セットリスト

  1. Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~
  2. 『Z』の誓い
  3. クローバーとダイヤモンド
  4. CONTRADICTION
  5. DNA狂詩曲
  6. MOON PRIDE
  7. 走れ! -ZZ ver.-
  8. ニッポン笑顔百景
  9. 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
  10. ツヨクツヨク
  11. 灰とダイヤモンド
  12. 行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-

アンコール

  1. 笑一笑
  2. あの空へ向かって

その日、仕事に出るのより少しだけ早く起きて僕は家を出た。ももいろクローバーZを見るために。当日の朝に日本を出て台湾に行く。みんな前乗りしてる人が多い中、なぜかそんな選択をした。観光?知らん。名物?知らん。食事?知らん。そんな感じで空港から飛行機に乗り、空港から会場へと特に寄り道することもなくまっすぐ向かった。
Legacy Taipeiに着いたのは16時前くらいだったと思う。そのころには前乗りしていた日本からのオタクや、現地のファンですでに会場周辺はにぎやかになっていた。その周りでもいろいろな催し物が行われていて、ももクロはその中のひとつ、といったような雰囲気すらあった。

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そう、ここは台湾なのだ。周りに日本人のオタクが多いからと気を抜くと聞こえてくるのは中国語だ。てっきり日本のオタクばかりになるのではないかと思われていたけれど、会場周辺のファンの様子を見る限り、半分近くは中華圏からの人かな、と思われた。
アメリカツアー以来の海外でのももクロ。海外の何がいいかというと、熱量だ。いや、日本のライブの熱量もすごいだろ、というかもしれないが、これは体感しないと分からない、不思議な熱量があるのだ。ももクロを肉眼で見たくて見たくて仕方がなかった現地ファン、海外でも構わずももクロを見に行く日本のファン、エネルギーが地底のマグマのように対流し、うねり、混ざり、地表へと駆け上る。それが海外でのももいろクローバーZのライブなのだ。

17時の整列の時間になりかなりざっくりとした待機列形成が始まる。

手持ちのチケットには一応それらしき番号は振ってあるのだが、その番号が19XXといった感じで実に大きすぎて、キャパシティを超えていたのでどういうことか思っていたのだが、この番号をもとに新たにチケットに入場待機番号を書くということをやるらしい。はじめはこれでなにか奇跡でも起きていきなり一桁番号もらえたりしないかななんて夢見ていたがそういうわけはなかった。
入場待機列の形成はそんな番号の振り直しもあり、若干の混乱があったが、エスタシオン長谷川さんが見かねて仕切り始めたところ、まあ、一気に列がするするとできあがっていった。さすがは信頼と実績のエスタシオン。イベント警備と運営のエスタシオンである。台湾のファンはいきなり知らんおっさんが仕切り始めて日本のオタクたちがおとなしく言うことを聞き始めるから何事かと思ったかもしれないが、あの方に逆らうことはももクロを追いかけるうえで絶対に許されない警備のトップであると伝えておけばよかっただろうか。
さて、現地の方と思われる日本語もわかるノフさんの通訳などもあって、その後は混乱なく列形成が終わり、入場時間に。僕はVIPの200番の終わり、ほぼ300番程度のところで会場前1/3のあたりに陣取ることになった。周りには知った顔のオタクばかり。間違いなく優勝が約束されている場所である。
開演を待っていると中国語でなにやら撮影や録音、配信などは禁止だというアナウンスがビジョンに映し出された。何を書いているのかはかなりざっくりとしか理解できなかったが、最後の「即離場」という強い言葉だけはわかった。禁止行為はざっくりとしかわかってないけど、まあ、おそらくこれらに違反したら、僕たちは「即離場」させられるということだけはとてもわかった。
ふと後ろを振り返ると最後方までペンライトが見えた。海外だというのに一般チケも含めてこんなにたくさんのモノノフがいる。それだけですごいことではないか。自分の斜め前には中国語を話す現地の方と思しき集団。後ろからも聞こえてくる中国語。いいね、これが海外公演だ。この雰囲気だ。否が応でも気分が高まる。
青春ツアーでやっていたあーりん先生による笑一笑のフリコピ講座のマネなどをみんなの前でやってふざけていると、前方から歓声が上がり、会場がふっと真っ暗になる。

来る!

あの聞き慣れたovertureのイントロが流れる。一気にペンライトの波が揺れ始める。
「あー!よっしゃももクロ!」
海外公演だというのに一糸乱れぬシンクロ具合。現地の方と思しきノフさんたちも声をそろえて叫んでいるようだ。
「れに!かなこ!しおり!あーりん!いっくっぜっ!ももいろクローバー!」
台湾の地に4人の名前が響き渡る。そう、これだよ、この熱量。ハワイのRepublicで初めて味わった、あの焼き尽くされるような熱い熱い、熱量。思い出した。海外ファンの渇望と、日本ファンの期待がコールを通して正面衝突する瞬間。これだよ。

overtureが終わり、少しの静寂のあと一曲目。イントロの前に「よっしゃやんぜー!」の声が遠くに響き渡るあの曲。

ももいろクローバー…Z!」\てってー!/

Z伝説ファンファーレは止まらないのイントロ。会場のテンションはスタートから最高潮に!「我らはアイドル、週末ヒロインももクロ!」と4人がしゅっと名刺を台湾の人たちに投げた瞬間だ。間奏のアクロバット、土台となり百田さんを乗せることを選んだあーりんに思わず「あーりんかっこいいよ!」って叫んでしまった。日本では絶対に言わないやつだ。当然のように分厚いコールがももいろクローバーZのメンバーの歌声を後押しする。
2曲目は『Z』の誓い。4人になり新しいアレンジが加えられ、より力強い印象になったこの曲。本場の中華圏でまさか「いー!あーる!さん!すー!うー!りゅー!ちー!」とコールする日が来るなんて胸が熱い。ここまでZ、ZとこれでもかとZのつく曲を叩き込み、さあ、次はなんだい?と汗をぬぐうと聞こえてくるトランペットの音色。クローバーとダイヤモンドだ。
「笑顔と歌声であなたにもっと伝えたい」のあとの「ありがとう!」の大合唱。そう、今日もここにももクロとしていてくれてありがとう。クローバーはダイヤモンドを頼りに今日も海原を航海する。星のない大空でもその道を示すダイヤモンドの光の一つに僕はなれているだろうか。わが道を堂々と、揺るがない心と力強く拳を振り上げるあーりんの光の一つになれているかな。そんなことを思いながらサンバのリズムに体を揺らしていた。

ここでMCがあるのだが、彼女たち、現地のノフさんのためにいろんな中国語を覚えて披露していく。僕にはその言葉の意味が全く分からないのだけれど、彼女たちが言葉を発するたびに盛り上がる現地のノフ。きっといつものように好きだのなんだの言って、台湾の人たちを片っ端から落としているんだろう。わかるぞ。そういうことだろ、うんうん。と言葉の意味は分からないけれどひとり納得しながらMCを聞いていた。
MCの後で「まだまだ盛り上がっていきましょう。CONTRADICTION!」と百田さんが言った瞬間に会場のモードがふっと切り替わった。予告を受けていながらもあのイントロはぶち上がる。
それは世界共通なのだ。100%優勝確定のCONTRADICTIONに続くはDNA。こんなのずるい。もうね、優勝アンド優勝。わかる?ダブル優勝。わかんない?おれもわかんない!でも、そういうこと!わかって!
ここで、軽く百田さんが「アニメの曲やります」的なMCを挟んで響く「ムーンプリズムパワー!メークアップ!」の声。MOON PRIDE!助かります!周囲がイエタイ勢のなか気張って\ムーンプリズムパワー!/を打ってきたよ!ほんとにこの曲は強い。そりゃあそうだよね。セーラームーンだもん、グローバルに人気の高いセーラームーンだもんね。

からの走れ!ZZver.
なにがすごいって、台湾なのに響き渡る「あーりんわっしょい!」ね。もちろん半数近くが日本から参戦ってこともあるのは否めないけれどさ、それにしてもだよあのコールの大きさ。現地の人たちが「あーりんわっしょい!」って言いたくて覚えて言ってるのかと思うと、それだけで胸が熱くなるよね。中国語では阿玲って書くみたいだけどね。あーりんわっしょい!お約束のみんな一緒に歌ってくださいからの暗転ペンライトも世界共通でばっちり決まって、最高の走れ!だなあ、と余韻に浸っていると、おや?ももクロのようすが……
4人が距離を置いて正座をした。そう、わたしはじょしらくをあきらめません!ビジョンに映るじょしらくのop映像とともにはじまる寿限無。「ニッポン笑顔百景」だ!尻ポケットに入れておいた扇子を取り出す!このためだけに私は扇子を持ってきたといっても過言ではない。最高のセンスだ。っつってな。扇子とセンスな。笑えよ。台湾だったら爆笑だぞ。わかんないけど。
笑顔百景はとてもいい。なんか知らんけどとにかく笑っとけっていうシンプルな歌詞がどこまでもまっすぐに底抜けに明るく響き渡るからだ。扇子を広げて振り上げながら踊るだけで、いろんなことを忘れて楽しくなれる。まあ、おれ、じょしらく見たことないんだけどな。
続いての曲は猛烈。あれだけアゲておいてまだアゲるんかい!たまらんな!
広いスペースを活かしてガンガンに甘いフリコピをしてると、ちょんちょんと肩をたたかれる。振り返ると知り合いが「猛烈、サークル」とひとこと。わかった、と目で答える。そして、間奏。満を持しての猛烈サークル。どうやらここで立ち位置が微妙に変わった僕は誰かを3マス戻してしまったようだが、まあ、そんなことはどうでもいい。誰があーりん推しの巨躯やねん!圧倒的に正しい!間違ってない!
この日のしおりんはちょいちょいいろんな間違いをしてたんだけど、猛烈の最後で4人が横並びで空を見上げるのに、縦並びと勘違いしたしおりんが一人ですーっと座り始めて、「あ、違う!」ってなってしまったのがとても面白かった。もうごまかしきれないほどの間違いをすると人はあそこまで潔く笑えるんだな、と感心した。それもあって猛烈の後はいつもの静かな余韻とは違う不思議な盛り上がりの空気に包まれていた。

この辺でMCだっただろうか、ちょっと自信がないが、台湾おススメグルメの話になって、大きい鶏の唐揚げ「雞排(チーパイ)!」の声に、あーりんが「ちいぱい?」と百田さんの胸を指さしながら言ってたシーンはとても強烈に覚えている。百田さんが苦笑いしながらつっこんでいたっけな。MCの場所間違えてたら勘弁な。どうしても伝えたかったんや。

ツヨクツヨク。気志團以来かな?楽しいテンションのまま「あー!よっしゃももクロ!れに!かなこ!しおり!あーりん!いくぜ!ももいろクローバー!れにちゃんイェイ!」に突入。台湾の人たちもももクロMIXからのれにちゃんイェイをがっちり決めてきてて、ほんとどこまでお前らももクロ好きなんだよ。俺の方が好きだけどな!という謎の対抗心を燃やしながらタオルをぶんまわしていた。

ここまで盛り上がりを見せていた会場に、ストリングの音色の糸がピンっと張られる。灰とダイヤモンドだ。思えば4人になり青春ツアーで初めてお披露目されてから、何度となく歌われてきた曲。ももクリのあーりんの歌声を聞いて、もう、この曲のあの部分は誰が何と言おうとあーりんのものになったと僕は確信していた。その曲が、台湾で聞けると思っていなかった僕は、すっとペンライトを下ろして直立で、まさに地蔵スタイルで聞き入っていた。ほぼあーりんゼロズレの位置にいたので、なんの小細工もなく、ただひたすらにあーりんの顔だけを見つめていた。とても素敵な表情だった。4人になって、歌詞の意味がより一層強くももクロとリンクするようになったこの曲を歌う。今までは砂にまかれてものパートの存在に強い緊張を隠せないあーりんの表情も前よりほどけたような気がしている。僕は、ここで「まかれたぁーーー!」なんて野暮なことは言うつもりはない。ただその砂塵の中に静かにたたずみ、嵐を鎮めるかのように大切に歌うあーりんの姿をひたすら見つめていたいのだ。聞けば上海では桃色空とチェンジしていたとのこと。上海を見ていない自分は、個人的には台湾が灰ダイでよかったと思っている。
と、急にここで流れる怪盗少女の「Yes!Yes!We are the ももいろクローバー!」
なんだろうね、この曲、やっぱ最強だね。いや、みんなテレビに出るときに怪盗を歌うと「またかよ」なんてブツクサ言ったりするじゃない?でもね、そうなる理由、わかるの。なんでってさ、それまでコールも控えめで、ペンライト控えめに振ってた台湾の人と思しきノフがね、怪盗始まった瞬間に「フォーーーーーーーーーーーーー!」って声を上げたわけよ。そりゃあそうよね。日本でも世間的にはももクロと言えば怪盗少女みたいなとこあるわけだし、それってやっぱり世界共通なんだね。しかもさ、12曲目。じらしにじらされて1時間近くよ。そりゃこうもなるよね。大天使様口上が台湾の夜空に響き渡る快感はマジで半端ないよ!
さて、これで本編終了。あれ?待って。中華圏だしさ、あれやらないの?あれ。ってみんな思っていた曲。それをみんな熱望するようにアンコールの声が響き渡る。大箱のライブではここで延々とアンコールを打つことになるが、さすが海外。ももクロさんもいつも以上にやさしいので、さっと出てきてくれるのだ。まあ時間の都合があるとかなんとかかんとか大人の事情的な話はするな。ももクロさんがやさしいからだ。
そしてアンコール一曲目。待ってました!笑一笑!現地の人のめっちゃくちゃいい発音の「しゃおいーしゃお!」を聞くことができたよ!ありがとう!この曲をバックにビジョンに流れるのはなぜかクレヨンしんちゃんの映画の予告編wwwww。まさおのどアップがももクロを見ていても気になるほど違和感がすごかったよ!でも、あーりん先生の教えの通りサビはきっちり「えが、おの、きず、なお、ぐーぐっぐー!ひか、りの、ほう、へと、ひくっひくっのばすー!」って感じでフリコピしてきたよ。見えてたかはわからないけど、あーりんに見られても恥ずかしくないくらいにはちゃんとフリコピしてたよ!
そして最後は、あの空へ向かって。
この曲は本当に海外で歌ったときに半端なくよさが増す。だってさ、間奏でおれたち「世界のももクロナンバーワン!」って叫ぶじゃん?叫んでる場所、日本じゃないじゃん?そう、一気にこのコールの説得力が増すんだよ。いや、さすがにナンバーワンは言い過ぎやろとか変に冷めた目になるな、バカ!いつでも俺たちにとっては世界のももクロナンバーワンだろ?誰が何といっても。それがさ世界のいろんな国で響き渡るんだよ。世界のノフたちと一緒に叫べるんだよ。めちゃくちゃ最高のことじゃん?ってことなのよ。
いつまでもこの曲の余韻が残る中、僕たちは一度会場を出ることに。
退場しながら、「やすさん、今日もいっぱいあーりんかわいいよって言ってましたね!」って言われたので、「そうね、3回ぐらい言った!どうしても言いたくて!」って返したら、場の知り合い全員に「おぬし正気か。3回しか覚えておらぬのか。おぬし、とうとう気を違えたか」という感じのことを言われ、自分では3回くらいしか言った記憶がないのがとても恐ろしくなった。あーりんがかわいいのがいけない。いや、いけなくない。かわいくていい。そのままでいて、あーりん。君は悪くない。ごめんあーりん。なに言ってるかわからないけど、ごめん。

再入場してVipイベントに突入。Vipイベントは3部構成で、1部は日本人以外のノフからの質問にももクロが答えるコーナー。そこで手を挙げた赤推しの男性が、逆に百田さんに「なんで知ったんですか?私推しですよね?どこがよかったんですか?」と問い詰められ、精一杯の日本語で返した結果が「ああ、顔の穴が大きいなあと思った」とえくぼを大きい穴発言したので、不自由ながらも精一杯話してくれた日本語に対して失礼とは知りながらも、正直なはなし、会場中が笑いに包まれた。すると、百田さん、何を思ったか「近くで見ます?」とその青年の目の前でえくぼを見せるという行動に出た。こういう時のももクロさんは本当に自分たちの距離の詰め方が異常であることをわかっていなくて少し心配になるほどだ。目の前でえくぼを見せられた青年は、一瞬よろめいて倒れそうになっていた。これを見て、ああ、推しを誤って至近距離で浴びてしまったときのオタクの反応もまた、世界共通なのだな、と実感した。
あと、マレーシアから来たというノフがいたんだけど、マレーシアと聞くや百田さんが、「前にラジオにメールくださった方ですか?」と、ノフも言われてみればそんなメールあったっけ?どうだっけ?みたいなおぼろげな記憶をピンポイントで思い出すという超絶人たらしっぷりを発揮するなどしていた。
そういえばこのイベント、ちゃんと現地の方たちのために中国語と日本語の通訳の方がいたにも関わらず、ここで質問してくれる現地ノフたちはみな、流暢に日本語を操りももクロと普通にさらっとコミュニケーションをとっていた。
我々で言えば、大好きな女の子達が中国語をしゃべっているのでそれを覚えて会話するようなものだ。
周りの現地ノフも僕らに日本語で話しかけてくれたりしてて、好きが高じてその好きな子達が話す言語まで習得してしまうその情熱、そうさせるももクロの魅力に感動を覚えたりもした。

2部の綱引き大会は日本と台湾のノフが綱引きで勝負をするというなんとも謎な企画だったが、代表を決めるじゃんけんで知り合いが勝ち進み、選ばれた。その知り合い、なぜかじゃんけんに勝った瞬間にその場で泣き始め、その場を動けなくなり百田さんに「早く!」と急かされるなどしていた。彼は黄推しだったが、結局台湾チームに加勢したしおりんと同じ綱を引いたのでこれはもう実質接触
3部はスーパーボールキャッチでお見送りの有無を決めるというスリリングな企画。エスタシオン長谷川さんによる模範演技でのヘディングなどが見られ、結果、チャレンジ成功でお見送りしていただけることに。

そのあと、僕は抽選に当たりももクロさんとグループショットを撮っていただけることになったのだが、申し訳ない気持ちもありいいのかなー、と躊躇していると、周りの現地の人たちが「すごい!おめでとう!早く行きなよ!」「日本からきてよかったね!」などと後押しをしてくれたのだ。日本から来たオタクがグルショ枠を1個つぶして済まないという気持ちと、ももクロさんと写真を撮りたいという気持ちが一応戦ったのではあるが、この後押しもあり、まあ、結果的にはあーりんの近くに行って写真を撮ってもらいたい、が5回コールド勝利したため、グルショを撮影していただいた。
そのときに、また川上さんからの秋元先生的ないじりがあり、撮影前に、あーりんに「あー、そうだよね。ライブの時にずっと、いるなー!って思ってみてたの。」と言われたりするなどの大事件があったり、百田さんに割と真顔で「普段から(秋元康氏に)似てるって言われますか?」と聞かれるなどの小事件があったりしてグルショ撮影が終わり、お見送りタイムへ。
お見送りは限られた時間の中でなんとしてもちゃんと伝えるべきことを伝えねば、と思い、あーりんの目を見て「本当にありがとうございました!」と伝えることに成功。あーりんにも笑顔で「あ!ありがとうございました!」って言われて満足してしまい、ほかの3人の前を素通りするなどするという、単推しのとても悪いところを全面に出しながら無事終了。

ライブではメインディッシュを何皿も出され、「肉!肉!これも肉!次は肉の上に肉乗せて!最後に大きい肉!どーん!」ってなってたとこに、Vipイベでさっぱりしたシャーベットでも食べようかなと思っていたら、あーりんから生クリームたっぷりのパフェをいただいてしまったような、そんな台湾遠征となった。

テンションの上がった僕はあーりんの言葉を何度もかみしめながら、その足で空港へと向かった。前乗りしていた知り合いが同じ便で帰るということで便乗し、空港に着き、遠征で唯一台湾っぽいものを食べた。

2時10分発の便に乗るためにそのまま出国し、搭乗口へ向かった。

帰りの飛行機はほぼ気絶のように寝落ちしてまったく覚えていないが気が付いたら日本に着いていた。ありがとう飛行機。

かくして台湾滞在時間は入国から出国まで11時間たらず、という、ただただ、ももいろクローバーZを見るために台湾に入国し、ももいろクローバーZだけを見て出国した男の遠征は幕を下ろしたのであった。