㍿こんにちあーりん🌷

妄想創作を業務とする会社です。前四半期も利益は全くありませんでした。

ロックインジャパン 参戦記 その8 行く道は煌々と 桃色に変えていく

怪盗少女の熱も冷めやらぬなか、しっとりとしたイントロがひたちなかの青空に沁みわたった。

10周年イヤーの今年、ももクロがこのフェスの出番を締めるに相応しい曲。クローバーとダイヤモンド。ももクロを、もしくはこの曲を知らない人がもしいたら、ぜひMVを見ていただきたい。(↓)


【ももクロMV】『クローバーとダイヤモンド』Music Video

始まりは、黒のバックにメンバーごとに微妙にシルエットの異なる白いワンピース衣装と大人っぽい髪型。ももクロと言えば「明るくて元気、だけど、ちょっとがちゃがちゃしてて子供っぽい」そんなイメージを抱いている方も少なくないだろうが、これも、彼女たちが10年という歴史を積み重ねて至った現在の等身大の彼女たちの姿である。10年の成長が彼女たちを少しずつ大人へと変えていった。その姿がこれだといってよい。

この曲はももクロの10周年のために作られたといっても過言ではない。

それが証拠に、2サビまでの雰囲気から打って変わって、ラスサビはいつものももクロを彷彿とさせる派手でカラフルな衣装、サンバを思わせるノリのいいリズム。そして、歌詞を読んでいただくと分かるが、この歌は決して順風満帆とは言えなかったももクロの歴史をぎゅっと5分に凝縮している。

2サビのあとの間奏では、昔の曲の一節を少しずつ引きながら、今までのこれからのももクロを示すように歌われる。

「笑顔と歌声で 積み上げた原石」「笑顔と歌声で 折れたりしない姿見せたい」「笑顔と歌声で 歴史刻もう」

そして、

「笑顔と歌声で あなたにもっと伝えたい 『ありがとう!』」

ももクロが僕らに向かって感謝を口にするのである。

だが、ありがとうと言いたいのはむしろ僕たちの方だ。君たちは決して順風満帆なわけでもなく、試練も数多く経験し、何なら半年ちょっと前には、揺るがないと思われていた5人のももクロが、形を変えてしまうという出来事に遭遇した。何度もあなたたちはももクロをやめることもできた。もっと楽な道もあったかもしれない。

でも、今、ここにいてくれること、それに感謝したい。

そんな気持ちが自然と口をついて、ももクロとシンクロして出てくる「ありがとう!」

そこにいたモノノフの思いはみんな同じだったんだな、と、のちのWOWOWでの放送を見て感じ取った。

そう、「ありがとう!」の大合唱。

10年続けてきてくれてありがとう。今もそこにいてくれてありがとう。いろんなことがあったけれど、これからも、ずっとずっと、ありがとう。

ありがとう!と叫んだあとは先ほども言ったように曲調ががらりと変わり、サンバを思わせるような明るい曲調になるのだが、僕も、周囲にいる知り合いたちも、そのリズムとは裏腹にタオルで目頭をおさえていた。

みんなその瞬間、同じ気持ちだった。

ももいろクローバーZのみなさん、ありがとう。

2018年のロッキンは10周年イヤーにふさわしい、ありがとうの大合唱で幕を下ろした。

一度は熱中症寸前、いや、気づかず熱中症だったかもしれない、死にかけたりもしたけれど、終わってみれば大満足のフェスだった。*1

<完>

*1:実は知り合いが二人ほど熱中症で救護室に運ばれていたのはまた別の話。みんな、命大事にな!!