ロッキンジャパン2017参戦記 第5回「ひたちなかにべっぴんさんが集結し」
4曲目のBLAST!で「今、現在進行形のももクロ」を見せつけた5人。
その5人が次に歌う曲は何だろうか。その答えは意外なものだった。
「さあてと始めるかかかぁ!」
百田さんの声がひたちなかに響き渡る。そう、「もっ黒ニナル果て」である。確かに今年の夏のバカ騒ぎでもセットリストに入っていた曲であるが、この流れでこれか、と少々驚いてしまった。*1
しかし、この曲、何が素晴らしいか。既存のコールがほとんどなくハンドクラップがメインなので、非ノフと思われる人でもノリやすいのだ。とにかくコールなどのしちめんどうなことを考えずに思い思いに体を動かして楽しむことができるであろうこの曲は、フェスという舞台でこそ、その利点が大いに生かされるわけだ。コールは事前に知らないとなかなか難しいけれど、手をたたいたり振ったりするのならばその場のノリで簡単に誰でもできるのだから。現に、メンバーがイントロでハンドクラップを煽ると、色を着ていない人々も次々に手を掲げ、たたいていたのだ。
自分もあーりんの「手を上げな 左右に振りな 体揺らしな 首を振りな」の歌声に合わせ、手を上げ、左右に振り、体を揺らす。周りの人々も思い思いに体を揺らしながら心地よいリズムに体をゆだねていった。
ここまで怪盗に始まり一気に駆け抜けてきたももクロさんと僕らにとっては、このミドルテンポなラップがむしろ一番心地いい。ももクロさんの叩き込んでくる歌詞を、ライムを全身に浴びて受け止める。
そして、曲ももう後半、落ちサビ前に差し掛かる。
「Up & Down! Keep on feeling Keep on Rocking! Shake Shake Shake Shake…HOOOOOOOOOOOO!」
HOOOOOOOOOOOO!の声が今までのどのライブでも聞いたことのない厚みで響き渡る。これだ、僕が聞きたかったもっ黒はこれなんだ!なんだこの一体感!となりのせきくんと抱き合って喜び合いたい衝動に駆られたとき、百田さんがタイミングよく歌う。
「抱きしめたい本能が 抱き合いたい衝動が今 生き残れる魂が キミともうもっ黒」
そうか、これか。これが、この感情が、BOOさんの言っていたやつなのか。
「もっ黒」てのはモノノフとメンバーの一体感がすごく高く濃い状態をあらわしています。
— ᗷᐝᒢᑹ ブゥ (@BOOjp) 2015年12月15日
「輝きながら シャナナ 巡りあってさ シャナナ キミに出会えたシャナナ 軌跡の勝利だぁ!」
手を上げ、大きく左右に振りながらその歌詞を深く深くかみしめる。輝いてるももクロに巡りあって出会ったこと、まさに軌跡の勝利だ。
5人の気持ち、ちゃんと以心伝心伝わってっぞ!そう思いながら不覚にも僕は涙してしまうのであった。
……さあ、折り返し地点を越えてあと4曲。頑張って完走するぞ!
次回へ続く